万里の長城マラソン
ネットを散策していたら、ふと昔々自分が書いたものをYOUTUBEで思わず発見!
その当時の様子が鮮やかに蘇りました。
発見したのは、2002年9月の万里の長城マラソンに参加したときのエッセイ。
当時、北京民族大学の論文で紹介されたところまでは覚えているのですが、
その後事務局がYOUTUBEにアップロードしたようです。
万里の長城マラソンのスタートは、BEIJING(北京)から130km北部にある金山嶺長城でした。
そこはBEIJING(北京)郊外の観光用に整備されたコースと違い、所々朽ち果てた手付かずの場所でした。
気軽な気持ちで参加したものの、いざスタートしてみると、両手を使ってよじ登る壁とか、両側が切り立っていて滑り落ちそうになる崖とか、まるでSASUKEコースでした。(笑)
一緒に走った世界中のランナーたちと声を掛け合い励まし合いながら、なんとかゴールできたマラソンでした。
..あれから15年、あの仲間たちは今どうしているのでしょう?
そのときのエッセイがこれです。
□ □ □
万里の長城マラソン参戦記 〜ワクワクは終わらない〜
ただ走ることがこんなにも愉しいなんてひさしぶりだ。
幼い頃、よく鬼ごっこをして、
鬼につかまらないように
キャーキャー叫びながら逃げたものだ。
あの頃の「ワクワク」した素直な感覚が
今よみがえってくる。
ここは万里の長城。
中国4千年の歴史の中でも
こんなにも巨大でスケールの大きなものが
他にあっただろうか?
スペースシャトルの中からも確認できる
唯一の建造物である「万里の長城」
足下の石ころにつまずかないように
注意しながら、山をひとつひとつ超えていく。
その途中には険しい階段もある。
マラソンコースとしては、とてもハードな所かもしれない。
でも、実際ここを走っていると、
「きつい」とか「疲れた」とかいう感じよりも
やっぱり、純粋に「かけっこ」をしていること自体が愉しくなる。
そして、いつまでもこのまま、
この「かけっこ」が終わらなければ、とも思う。
時折コースの両脇が切り立った崖のところもある。
スリル満点!
まるで、自分が「孫悟空」にでもなったような気分だ。
ふと、不注意で石ころにつまづきそうになった!
「おっとっと」
「Be Careful !!(気をつけて!)」
とっさに、回りを一緒に走っている地元の学生たちが叫んだ。
今まで様々なマラソン大会に出場してきたが、
こんなアットホームな大会は初めてだ。
「JOYO!! JOYO!!(がんばろう!)」
みんなの温かい気持ちに少しでも答えようと、
覚えたての中国語を叫んだ。
学生たちもそれに答えて笑顔を返してくれる。
やがて、山の麓に小さく吊り橋が見えてきた。
その吊り橋を渡った先にゴールがある。
僕のひとときの「わくわく」も
やがてゴールを迎えようとしている。
でも、やっぱりいつまでも「ここ」を走り続けていたい・・・・・。
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